日本のオーディオブランドである「final」から、final ze3000という、final初の完全ワイヤレスイヤホンが発売されました。
final ze3000は有線イヤホンである、E3000の音質を目指して作られた完全ワイヤレスイヤホンです。
完全ワイヤレスイヤホンの弱点を補うfinal独自技術が詰め込まれた1台になっています。
今回は、オーディオファン待望のfinal初の完全ワイヤレスイヤホンfinal ze3000をレビューしていきます。
日本のオーディオブランドfinalとは?
finalとは、株式会社finalが手がけるオーディオブランドです。
SONYやBOSEと比べると一般的な認知度は低いかもしれませんが、質の高い音作りをするオーディオブランドとして、オーディオマニアのみならず世界からも高い評価を受けています。
finalの作る音の特徴
finalといえば高音質とも言われています。
finalの作る音は、クリアでナチュラルな音という印象が強いですね。
中音域がしっかりと鳴ってくれるので、音の厚みも十分にありながら、高音と低音が主張しすぎることなく「ずっと聴いていたい」と思わせてくれる音を提供してくれています。
final ze3000の特徴を紹介!finalの変態的こだわりがすごい!
final ze3000は、finalが有線イヤホンの音質を完全ワイヤレスイヤホンで再現しようと、こだわりにこだわった完全ワイヤレスイヤホンになっています。
final ze3000の主な特徴は下記の3つになります。
- final独自の新技術で完全ワイヤレスイヤホンが持つ弱点を克服
- 装着疲れのない心地よい装着感
- 音に特化した機能
有線イヤホンに真っ向から挑んだ新技術
final ze3000は有線イヤホンの音を完全ワイヤレスイヤホンで再現する意欲作になっています。
有線イヤホンの音質を完全ワイヤレスイヤホンで再現するために、新技術のf-LINKダンピング機構と新設計ドライバーf-Core for Wirelessを取り入れています。
簡単に説明すると、2つの新技術を取り入れることにより、完全ワイヤレスイヤホンながらイコライザーに頼らず、ナチュラルなサウンドを表現しています。
f-LINKダンピング機構
f-LINKダンピング機構は、筐体に通気口を設けることができないなど、アナログな調整ができない完全ワイヤレスイヤホンの弱点を補う機構になっています。
通気口が開けられないと低音が主張しすぎてしまい、バランスをとるために高音を強調するイコライザーでの調整が必要になるので、ワイヤレスイヤホン独特の不自然な音になってしまいます。
f-LINKダンピング機構では、内部の圧力を最適化する機構が設けられており、通気口を開けられない弱点を克服しています。
ワイヤレスイヤホン独特の高音域でのシャリ感が苦手な方は試してみる価値がありそうです。
新設計ドライバー「f-Core for Wireless」
完全ワイヤレスイヤホンはイコライザーに頼った音質調整をすることが多く、結果として聴き疲れしやすい音質になってしまっていました。
f-Core for Wirelessは、筐体内の空間を利用したアナログな音質調整をすることで、イコライザーに頼らず有線イヤホンに近い音を実現しています。
落ちない!疲れない!心地よい装着感
final ze3000は、finalが有線イヤホンで培ってきた経験をベースに、圧迫感が少なく疲れにくい装着感の完全ワイヤレスイヤホンになっています。
外耳道・耳珠・耳ポケットの3点で支える設計になっており、接着面積を少なくして圧迫感を減らしながら、落ちたりしないよう保持してくれる設計になっています。

付属のイヤーピースはfinal独自の「TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様」が採用されています。
TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様イヤーピースは耳の入り口に優しく装着するイヤーピースで、圧迫感が少ないイヤーピースになっています。

final ze3000のデザインをレビュー!シボ加工の質感は好みが別れそう

final ze3000のデザインをレビューしていきます。パッと見てわかるようにとてもおしゃれなデザインになっていますよね。
final ze3000のデザイン3つのポイントは以下の通りです。
- アート作品のような近代的でおしゃれなデザイン
- 好みの分かれそうなシボ加工
- 厚みのないスッキリとした充電ケース
アート作品のような角ばったデザインがかっこいい
final ze3000は、近代美術館に飾られていそうな角ばったデザインをしています。
彫刻作品のようですよね。
finalA4000なども似たようなデザインなのですが、AirPodsやSONYのイヤホンを見飽きてきている筆者的にはとても新鮮で好きなデザインです。
finalのマークも高級感があって良いですよね。
色展開は定番の白と黒で、好みの方を選びましょう。
イヤホン表面には、シボ加工が施されており、高級感ある印象に仕上がっています。

厚みのないスッキリとした充電ケース
充電ケースは厚みのないスッキリとした作りになっており、カバンに入れても邪魔にならない設計になっています。
充電ポートはUSBtype-C充電になっており、充電ケース底面に用意されています。
final ze3000の音質をレビュー!ナチュラルな心地よいfinalサウンド

final ze3000は、有線イヤホンを再現するために作られた完全ワイヤレスイヤホンというだけあって、オーディオマニアを唸らせる音質になっています。
final ze3000の音質3ポイント
- ナチュラルで心地よいサウンド
- ボーカルの声を演奏の音が邪魔しない
- ドンシャリサウンドが好きな方には物足りない
ffinal ze3000は、finalらしいナチュラルながらやや中低音に重心をおいた心地よいサウンドの音質になっています。
筆者の経験上ワイヤレスイヤホンでは、低音と高音だけが変に強調され中音がいまいちという経験がよくありました。
final ze3000は新機構のf-Core for Wirelessとf-LINKダンピング機構で、高音、低音とも変に強調されることなく、中音もしっかりと聞こえてきます。
低音、中音、高音のバランスがしっかりと取れていることと、重低音にやや重心を置いていることから、重厚感のある音を奏でてくれます。
また、final ze3000は広い空間で聴いてる空間表現もできていて、音の広がりを感じられます。
総じて、ワイヤレスイヤホンとは思えない音質を表現できており、気持ちよく音楽を楽しみたい、音楽を良い音で聴きたいという方にはおすすめのイヤホンとなっています。
注意したい点としては、高音と低音が強く表現されるいわゆる「ドンシャリ」と言われる音が好きな方には物足りなさを感じてしまうかもしれません。
final ze3000の機能と使い方を解説
final ze3000の機能と使い方を解説していきます。
音に全てを捧げたような潔い機能性は、賛否両論分かれそうなところですね。
ノイキャン、外音取り込み機能はなし!音質に全力を注いだ機能設計
final ze3000には、ノイズキャンセリングや外音取り込み機能など、最近の1万円を超えるワイヤレスイヤホンには搭載されていて当たり前のような機能が搭載されていません。
完全に音質をよくすることだけにこだわった作りは、finalらしいとも言えますね。
IPX4相当の防滴性能を持っているので、ちょっとした雨や汗も気にすることなく使えます。
バッテリー性能は申し分なし
final ze3000はイヤホン本体だけで最大7時間、ケース込みで35時間も再生することができます。
大体、1週間に1回程度充電すれば十分ですので、バッテリー性能としては文句の付けようが無いですね。
注意点としては、急速充電には対応していないので、最大出力20Wを超える急速充電器には接続しないようにしましょう。
final ze3000とスマホをペアリングする手順
final ze3000とスマホをペアリングする方法は以下の通りです。
- 充電ケースのフタを開ける
- イヤホンのLED灯が約3秒間赤く点滅する
- 自動的に電源がONになりペアリングモードに移行する
- スマホのBluetooth設定で「ZE3000」を選択する
- ペアリング完了
オートペアリング機能が搭載されているので、1度ペアリングしたら以降は充電ケースのフタを開けるだけで自動でペアリングされます。
タッチセンサーの操作
final ze3000のタッチセンサーの操作は以下の通りになります。
音楽再生に関するタッチセンサーの操作
- 再生/一時停止・・・LRイヤホンどちらか1回タップ
- 次の曲 ・・・Rイヤホン長押し
- 前の曲 ・・・Lイヤホン長押し
- 音量を上げる ・・・Rイヤホン2回タップ
- 音量を下げる ・・・Lイヤホン2かいタップ
通話に関するタッチセンサーの操作
- 受信・・・LRどちらか1回タップ
- 通話を終わる・・・LRどちらか長押し
- 着信拒否・・・LRどちらか2回タップ
final ze3000はタッチセンサーの位置がやや特殊な位置になっています。
イヤホンでもっとも広い場所ではなく、イヤホン上部の狭い部分になっています。
人によっては使いづらいと感じるでしょう。
しかし、タッチセンサーに誤って当たってしまうミスも減るので一丁一短ある設計になっています。
final ze3000の詳細表
final ze3000の詳細表になります。
購入の参考にしてください。
商品名 | final ze3000 |
---|---|
商品画像 | ![]() |
税込価格 | 15,800円 |
連続使用時間 | イヤホン単体:最長7時間 イヤホン+充電ケース:最長35時間 |
搭載ドライバー | f-Core for Wireless |
Bluetoothバージョン | Bluetooth5.2 |
コーデック | SBC AAC Qualcomm®aptX™ aptX™ adaptive |
防滴性能 | IPX4相当 |
ノイズキャンセリング | × |
外音取り込み | × |
final ze3000のおすすめポイント
final ze3000のおすすめポイント
- 聞き疲れしないフラットなサウンドと音質の高さ
- 圧迫しないのフィット感抜群の装着感
- 国産メーカーの変態的こだわり
final ze3000のおすすめポイントは上記の通りです。
これまで説明してきた通り、final ze3000は音にこだわりってこだわってこだわり抜いて作られたワイヤレスイヤホンです。
音に関しては、とてもおすすめなワイヤレスイヤホンになっています。
final ze3000のいまいちポイント
final ze3000のいまいちポイント
- 1万円後半の価格なのにノイズキャンセリング非搭載
- タッチセンサーの場所にクセがある
final ze3000のいまいちポイントは上記の通りです。
音に重きを置いている分、ノイズキャンセリングなどの機能が非搭載なのは残念ですね。
タッチセンサーの位置はクセがあり、好き嫌い分かれそうなポイントとなっています。
final ze3000n口コミ
final ze3000の口コミを集めました。
final様(@final_audio )よりワイヤレスイヤホン「ZE3000」をご提供いただきました‼️
盛りすぎないイヤホンが好きなんですが、フラットめながら低音までバランスが良いし、今までのイヤホンで意識しなかった残響とかまでクリアに聴こえてひょえ……となりました…
これからも使わせていただきます〜!🙏 pic.twitter.com/8X2EgWt2xO— きさら🐇 18時新曲 (@kisalaundry) May 8, 2022
買ってしまった…!!
finalさんの「ZE3000」着弾!!聴いた瞬間に好きー!!ってなりましたねはい。
音のバランスがいいのに薄っぺらくない感じ。
「音質」に全振りしてる感じが最高です…✨
あとびっくりするほど筐体が軽くて集中してるとつけてるのを忘れますね💦 pic.twitter.com/vKKpz8yTey— あおさん (@coffee_blacksky) May 2, 2022
本日は #ZE3000 で #final_推し曲 をお送りいたします❗️
クリアで明瞭な音作りにより一音一音の聴き分けが簡単に判別できるため、
普段聴いている楽曲がもっと好きになる完全ワイヤレスイヤホンです😆また、見た目より軽いおかげで、装着している感覚が気にならずに音楽に没頭できます✨ pic.twitter.com/SspuEj0g42
— final STORE (@final_store) May 7, 2022
音質の良さを評価する口コミが多いですね。
final ze3000がおすすめな人
- 1万円台で音質の良い完全ワイヤレスイヤホンが欲しい
- 聞き疲れしない音のイヤホンが欲しい
- 人とは違うおしゃれでかっこいいイヤホンが欲しい
final ze3000は上記のような人におすすめな完全ワイヤレスイヤホンです。
final ze3000とE3000を同時購入して聴き比べしてほしいほど、音に関しては申し分ない性能になっています。
まとめ
final ze3000は有線イヤホンのE3000を目標に作られた完全ワイヤレスイヤホンです。
音に全振りした設計でfinalたしいこだわりを感じる名品に仕上がっています。
Ankerなどの海外メーカーに押され気味の1万円台イヤホンで、海外メーカーに負けないくらい質の高いイヤホンを国産メーカーが発売するのは、オーディオ・ガジェットマニアとしてはとても嬉しく思います。
兎にも角にも音に関しては間違いない製品になっていますので、ぜひ手にとって体験してみてください。